2010年 02月 22日
”教える”とは"教わる”事 |
『お弟子さんとかはいないのですか?』
とか
『レッスンはしてらっしゃいますか?』
としばしば尋ねられる。
僕は(無精なのもあるが)いわゆる ”生徒さん” もいなければ誰かを教えたりもしていない。
今まで一人だけアマチュアでbassを弾いている方の面倒をみた事はあった。
その時ですら楽器購入をお世話するついで、であったから正式なレッスンとは程遠かったかも知れない。
(ちなみにこの方=歯医者さん は大変スジの良い方で今でもバンド活動を続けておられる)
自分自身が独学の ”無手勝流” でやってきたものだからどうしても ”教わる” 立場の経験も無いし、これは謙遜でもなんでも無く自分が他人様に ”教える” なんて事が想像できないのだ。
そんなこんなでも30年もこれでメシを喰っていれば多少の ”精神的余裕” はできるもの、ぢつは去年から非公式生徒をひとり抱える事に・・・・・・ww。
当blogでもよく登場する西荻窪のライブハウス Minton House の スーパー従業員Rashisu嬢、である。
スーパー従業員なんて言うと西友あたりでレジ打ってそうだが(笑)もちろんそうではなく、彼女は本職は気鋭の英文翻訳家でミステリー関係のベストセラー訳書も数多い。そのかたわらでライブハウススタッフとして店に顔を出しライブレポートをブログにupしたり写真を撮ったりカレーを作ったり・・・・もうタイヘンsuperな才女なのである。
そんな彼女が何を狂ったのか、いや失礼何を想ったのかbassを弾きたい、と言う。
幸い、というかなんというか彼女は毎夜ジャズが演奏される ”現場” に居合わせる訳だし無意識にでもこの音楽(jazz)に対する免疫も出来ているのであろう、面白いかも・・・・・と僕も一肌脱ぐ事と相成った次第。
しかし当初彼女が練習に使うつもりであった楽器、これが大変なシロモノであった。
これはお店備え付けの楽器、東欧製の新作楽器でいい楽器なのだが如何せん弦高が高く、たまに僕がお借りしてもなかなか弾きこなせない難物だ。
このような物で練習したらただでさえ可憐な?Rashisu嬢、ましてや指などに水ぶくれなど出来ては本業の文筆業に支障をきたす。
そこで僕が今は使っていない ”サイレントBass" なるものをお貸ししてしばらくは自宅練習をしてもらっていた。
(これだと指への負担も少ないのだ)
・・・・そして雌伏すること数ヶ月、ついに昨日開店前のMintonにて極秘練習(コソ練とも言う)とあいなった。
まだまだやっと両手で弾き始めたばかり。
弦を押さえる左手の負担(実はこっちの方がキツイくらいなのだ)も考えて今までは右手のみ、開放弦だけの練習をしてもらっていた。
五線紙に書いてもかえって分かりにくいので僕が簡単なイラスト(図解風)を準備して、一番下E線開放から上はG線3フレ?のB♭まで・・・・専門的に言えば ”ハーフポジション” のみ、左手のポジション移動無し。
たったこれだけでも
1オクターブ半の音域がある。
いきなりだがどんどん実戦的に、という事で
無謀にも ♪Saints go~をやってみる。
たった3つのコードだがなかなか大変だ。
よく教える事は教わる事、と言われるが今回やってみて改めてそれを実感した。
テキストひとつ作るのでも本当に勉強になる、自分的には自明な事でも初心者に伝えてかつ理解してもらう事の何と難しい事か!!
これとてレッスン料など頂戴して ”お仕事” となればそれなりの責任も生まれるので僕はとてもやる気はしないがこのように純粋に生徒さん?がゼロから始めるお手伝い、となれば話は別だ(かといって手抜きはしないけど)。
練習後、開店前に ”名物” スパイスカレー(大盛り)を頂く。
圧力鍋を使い味は一段とまろやかに、とはいってもエッジの効いたスパイシーさも健在。
最近はコンスタントにご飯も炊いているそうなのでww何時でも注文可能、とのこと。
Rashisuさん、お疲れ様でした。
また練習しましょうね。(カレーもあるでよ!?)
by slapper1107
| 2010-02-22 10:30
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