2010年 03月 12日
Weather Report,松江 |
昔、島根県は松江市にその店はあった。
ジャズ喫茶 Weather Report。
1972~3年頃、高校に入りたての僕はサッカー部のコーチだった大学生のお兄さんに連れられて ”ジャズ喫茶初体験” を果たす。
一丁前にロック少年を気取ってはいたが、内心は初めて耳にする音楽に舞い上がっていた。
『これがジャズかぁ・・・・・』
以後高校一杯~大学生になっても帰省するたびに顔を出していたから、5年以上は通っただろうか。
記憶が随分あやふやになってはいるが、断片的には・・・・
モヒカン刈のマスターの関西弁、美人の奥様?が店内で併設していたブティック、センスの良い欧風家具調のテーブル椅子、真っ黒なコーヒーカップetc・・・・・・・
肝心のオーディオは
多分JBLの3way,オリンパスだったのかなあ?巨大はホーンレンズが乗っかっていた。
アンプ類はレジの後ろに青いパネルが何台もあったのでマッキンのマルチ駆動ではなかったか?
ただ、いつも行っていた午後から夕方はダイナコかなんかのブックシェルフ型でピアノトリオばかりかかっていたので当時は『何であの大きなスピーカーを使わないんだろう?』と疑問に思っていた。
(この写真は無関係です)
・・・・・・ところが、何年か経って
確か大学2年の夏休み、意を決して初めて夜店に行くと・・・・・、
A・シェップやJ・コルトレーン(インパルス後期)といったゴリゴリなところばかり大音量でノンストップ再生、
JBLのデカいスピーカーが咆哮していた。
レコードを聴いて ”恐怖感” を覚えたのは後にも先にもあの時だけだ。
大音量にビビッたのではなく、何かただならぬ ”気配” を感じたのだ。
まるで汗だくのジャズメンがスピーカーの中に居るような・・・・・・・・、
『オーディオって凄いな』
素直にそう思った。
後で検索したら、このモヒカンのマスター長友さんは神戸の方で残念ながら数年前にお亡くなりになっていた。
店舗は一旦クローズしたが今では違う方が不定期に営業なさっているらしい。
今思えば山陰の田舎町によくこんな場所があったものだ、と感嘆している。
こんな凄い店で僕の ”ジャズ喫茶歴” がスタートした事、幸せに思っている。
by slapper1107
| 2010-03-12 00:24
| JAZZ喫茶