2011年 02月 04日
ジャズメンの言語感覚 |
ジャズに限らず、また洋の東西を問わず
歌詞(lyric)には “韻” を踏んだ物がよく出て来る。
僕がこうした押韻の実例として真っ先に思い浮かべるのはこれ、
The rain in Spain stays mainly in the plain.
・・・
In Hertford,Hereford and Hampshire ?
Hurricanes hardly happen.
O・ヘップバーン主演の 『マイフェアレディ』で唄われる♬The Rain in Spain での一節。
もちろん下線部のところで韻を踏んでいるのだが、ここでは主人公の下町訛りを先生が矯正する場面だったのでいやという程これが強調されている。
これなど言葉のサウンドの面白さだけがすべてなので、いちいち意味なんて追っかけていたら頓珍漢な事になってしまう。
だからこれを無理矢理
『スペインでは主に平野部で雨が降る…』などと訳したらお笑いもいいとこ、純粋に “言葉の響きの面白さ” として楽しめばいいのだ。丁度RAPの様にね。
さて
ジャズの世界でもヴォーカリストによるスキャットやヴォカリーズ等こうした “言葉遊び” 的な唱法がお馴染み・・・・・、
古くはサッチモに始まりエラ(フィッツジェラルド)やサラ(ヴォーン)と、巧みなスキャットほど器楽演奏の要素が濃くなるもの。
この路線がさらに進化(深化)すると、ディジー(ガレスピー)やクラークテリーらのバップシンギングまで辿り着く。特にクラークテリーに至っては言葉としての機能を完全に放棄していてまるで念仏の様ですらある。
身近な例ではタモリや坂田(明)さんによるハナモゲラ語、日本語を一度解体して最小単位の音節だけを抽出→再構築するいう作業はアヴァンギャルドかつアナーキーでこれは大きく考えれば裏で赤塚不二夫氏=バカボンのパパ とリンクしているのではないか?
『面白ければそれでいいのだ』
言葉をひっくり返す “ バンド用語”
これもただ闇雲にひっくり返せばいいのではなく、
例えば
仕事=ゴトシ、であって 仕事=トゴシではないw。
確固たる “文法” があるわけではないのだが口に出した時の “響き” が良い方を優先している、という事なのだ。
意味よりもサウンド(聴こえ方)が大事・・・・
こんな所にもジャズ屋たちの美意識?とかが垣間見れて面白い。
さあて、マーヒだからメンラーでもイークして夜はジョノカとミーノだな。シャーデンのあるうちに帰らないとチャンカーがワイコーだぞ。
(今時言わねーって)
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by slapper1107
| 2011-02-04 00:24
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