2011年 03月 29日
ビング・ビング・ビング |
ルイ・アームストロング; あのノリは出せないよなあ・・・
ジミー・ラッシング; 黒い、なあ・・・・・
フランク・シナトラ; 上手いよなあ・・・・・
世の中見渡して素晴しい唄い手数有れど、
『声だけ聴いたらもうそれだけでノックアウトされる・・・・』
というのは
この、ビング・クロスビー をおいて他には居ないであろう。
この美声、余人を以って換え難し。
歌唱技術とかフィーリングとか、あれこれ云う以前に
ただその声色、それだけで聴き手を納得させる・・・
ちょっとだけ補足する。
ただただ 甘い美声、とだけ評価してはいけない、
この人の真骨頂はその “低音” に在る。
クルーナー唱法の草分けである事は広く知られている通りで、
彼(ビング)が当時最新の機材=マイクロフォンにくっ付いて囁く様に唄った事で
“近接効果” もあって本来のテノール領域が 実に オイシイ 音で収音されているのである。
(彼自身は決してバリトン~バスの唄い手ではなかった)
・・・・ここから先は僕の全くの邪推だが
マイルスのミュート奏法やスタンゲッツのピアニシモは
これらビングのマイクロフォンテクニック(超オンマイク)を最大限に取り入れているのではあるまいか?
あと、もうひとつ
時折レコードで聴ける “口笛”・・・
これも実に太く、伸びやかな音で音盤に刻み込まれている。
ビング全盛期の30~40年代、
マイクロフォンをはじめとして電気吹き込みのSPレコードがひとつの技術的ピークを迎えていた事も彼にとっては幸いした。
ああ、
なんていい音なんだろう。
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by slapper1107
| 2011-03-29 00:01
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