2011年 05月 25日
美音の理由(わけ) |
音が良いのにはわけが有る。
最初にお断りしておくが、
『美音』とか 『美声』というのは当然ながら受け取る人の主観の結果であり決して一通りしか存在しない、というものではない。
さらに
同じ人でもその時の心理(健康)状態や気候…と、様々な条件に左右されるのだから
ズバリ、『いい音とはこーゆう音だ!』と言い切るのは至難の技である。
さて、
僕が言ってる事だからここから先は
オーディオ機器や楽器の音のハナシ、とあいなる。
オーディオのキカイ、それがどんなに古いヴィンテージと呼ばれる物でも基本は実際に作動する事……使う以上は “現役” として働いてくれなくては駄目なのだ。
その辺が骨董品とは異なるところで、
何十年も前の、例えばウエスタンエレクトリック社の物が無茶苦茶高価なのは決して稀少価値だけではなく実際の性能が良いからに他ならない。
このWE社を例にとれば、『音の良さ』の理由付けはある程度可能だ。
そのキーワードは
高信頼性と普遍性。
そもそもこのWE社の機器は電話局や映画館といった過酷な現場での業務用として使われていた。
つまり
要求されるのは丈夫さであり、メンテナンスの容易さ…といったヘヴィデューティーな要素で決して “美音” では無かった。
何十年使用しても初期性能が劣化しない事が如何に大変な事か?
何時までも同じ音で鳴ってくれる・・・・こうした音がやがてリファレンスと呼ばれ我々がオーディオに求める音の 『基本=原器』になり得るのだ。
これこれこういう理屈で良い音になってます、という分かりやすい安心感が大きいのだろうと思う。
(WEとは比べものにもならないが、同じく1928年製のスピーカーや1934製の蓄音機を実際に使ってみての僕の感想だ)
一方では
『どういう理由かは分からないがとにかく音は良い』
というのも浪漫があっていいな、とも思う。
そう、
楽器(特に弦楽器)のハナシである。
有名な逸話だが
あのストラディバリウス、美音の秘密は塗装(自然原料のニス)とまでは解明されているがそこから先はいくら化学的組成を分析しても “再現” は出来ないのだという。
ははあ、
だからオーディオ道楽の中でもひときわラッパ(スピーカー)弄りが面白いのか。
スピーカー=楽器 説に一票。
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by slapper1107
| 2011-05-25 00:07
| オーディオ