2012年 01月 26日
ウィントンが考えていること |
ウィントン・マーサリス。
当代一のトランペッターと言われてもう久しいが、
その言動やプレイスタイルには否定的な意見もよく聞く。
曰く
『天狗になっている、何様なんだ・・・』
『あまりにも上手過ぎてつまらない・・・』 云々。
未だ十代、ジャズメッセンジャーズで衝撃的なデビューを果たした時確かに我々はその圧倒的演奏に度肝を抜かれた。
もしクリフォード・ブラウンやリー・モーガンが生きてたらこんな感じなんだろうな、いやそれ以上か・・・・確かにそう思わされた。
その後マニアックを通り越して些か偏執的な位に初期エリントン音楽やプリミティブなニューオリンズジャズに傾倒していった結果、“普通の”JAZZファンからは多少煙ったい存在になっていったのだが近作ではあのクラプトンと共演し再び脚光を浴びているのはご存知の通りである。
ただ
この作品での♫レイラ、確かに唄っているのはE・クラプトンだが原曲(デレク&ドミノス)からは遠く離れた『ウィントンの音楽』となっている(それが面白いのだが)。
つまり
上記写真のCDで吹いているDrマイケル・ホワイト(cl)も近作でのクラプトンも、言葉は悪いが、自分の音楽表現のパーツの一片としてウィントンは上手に操っているわけで、もはや彼(ウィントン)はいちトランペッターの枠を超えてしまっている様に思えてならない。
1939年にジョン・ハモンドが打った 【From spiritual to swing】コンサートに匹敵する様な内容を約半世紀後にリンカーンセンターで見事再現したウィントン、そこにはジャズマンではなく有能なプロモーター(企画者)としての姿が有った。
だからこそ僕は今一度 ☞ みたいな作品を彼に期待したい。
ブルーズアレイ
“小箱” でのレギュラーコンボ、
最小限度の編成(カルテット)で素っぴんのラッパ吹きとして縦横無尽にただただブロウしただけのライブ盤・・・・・
僕が最も好きな彼の演奏である。
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by slapper1107
| 2012-01-26 00:45
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