2014年 12月 03日
“時代”の力 |
ピアニストによる2枚のレコード、
何れも1950年代後半から60年代半ば位まで・・・・・・。
jazzが最も力を持ち…円熟していった時代。
ガーランドのが1958年、ヒルのそれが1964年。
この僅か数年の間にもjazzは凄まじい勢いでその意匠を変えていた。
ただ実際こういう話はレコード作品の上で顕著だったのに過ぎないかもしれない。
ナイトクラブや中小劇場でのライブ演奏ではもっとあらゆる形態のjazzが普通に “共存”していたはずだ。
ひとつだけ言えるのは、
この時代…今とは比べものにならない程の多くのレーベルから信じられぬ数のレコード(作品)がどんどん世に出されていった、という事実。
それらはもちろん “玉も石も” 両方ではあったが、総じて言えば “ちゃんと聴ける”物が大多数であった。
prestigeレーベルは適当にミュージシャンを集めてほんの数時間で『一丁上がり』的な制作が多かったそうだが、それでも世紀の名盤も出ない代わりにどうしようもない駄盤も少なかった・・・・・。
この事は当時の演奏家達のレベルが有名無名を問わずとても高い水準を維持していた事、さらに言えばその時代そのものの “勢い” とか “豊穣さ” が後押ししていた事の証左になるであろう。
今を生きる我々(プレイヤー、リスナー共々)はこうした 『化石燃料』を食いつぶしてるだけなんじゃないのか・・・・?
とか思うとうすら寒くもある。
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by slapper1107
| 2014-12-03 00:04
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