2010年 05月 28日
間接音礼賛 |
仕事で地方に行った時(・・・大体この手のハナシは ”地方” と何故か相場が決まっている)
ふと何気なく入った喫茶店や蕎麦屋さんで ”いい音” に出会う機会が何度かあった。
それも、もの凄い ”装置” が鎮座するジャズ喫茶や蕎麦屋さん(何故か多い)ではなくフツーのシスコンなんかが無造作に鳴っているようなところだ。
これらの ”いい音” に共通だったのはいずれも直接スピーカーが見えない位置での ”間接音” だったという事。
コの字型の店内の奥だったり、吹き抜けの中二階だったり・・・・・。
僕などもジャズ好きであるからして、巨大ホーンシステムで浴びるように ”直接音” を聴きたいクチだし事実今までは努めてそうしてきた(=典型的なジャズ喫茶の音だ)。
だがその ”道” を極(究)めようとすると
マルチシステムならユニット・アンプ・ネットワーク(チャンデバ)の調整
定在波やステレオ感(位相)等の部屋の影響
そして何よりも音量の絶対値(騒音)の問題
・・・・が次々と襲ってくるのである。
まあ並み居る ”猛者&強者” の皆さんのBlog等を拝見しているとそれすらも ”楽しみ” に換えていらっしゃるのがよく判る。
ただ
そいつも判った上でなお
良質で癖の無いフルレンジ(せいぜい8inchもあれば十分)をmonoで一個部屋のコーナーに設置、適度なヴォリュームで鳴らしたヤツをロフトの上など、とにかくスピーカーが見えない位置で(決してながら聴きではなく)ちゃんと聴いてやる・・・・・・・・・これこそ理想の ”間接音再生” ではなかろうか。
エルヴィンの汗もシュタルケルの弓の松脂も飛んでこなくて結構
僅かの衒いと照れとを引き換えにこの ”甘美な世界” は手に入るのである。
ただ
君子は豹変する事になっているので明日には違う聴き方をしているかも?
あしからず(失笑)
by slapper1107
| 2010-05-28 00:12
| オーディオ