2010年 09月 02日
落とし穴 |
ちょっと理由(わけ)があって、メインのコントラバス(”生音” 仕様のHawks)をオーバーホール修理に出した。
特に何処が不調という事ではないのだが、こうした古い楽器は定期的に点検してやらないと後々不具合がでやすくなりがち・・・・車に例えれば ”車検” みたいなものか?
普段無駄に忙しくしていると中々この機会(オーバーホール)も訪れず、何か無理にでも ”理由” がないと重い腰は上がらない。この ”理由” に関してはあとひと月後位にここで書くつもりではいるが・・・・。
本妻 のHawksが入院してしまったので ”代車” ならぬ別のサブ楽器をしばらく登板させなくてはならないが、ここでいつも若干の問題が発生するのだ。
サブ楽器、僕の場合は国産の ”チャキ” というメーカーの物。
そこそこ良い楽器なのだが、大きさや弦(スティール)、そして弦高セッティング等の理由でどうしても多少の電気増幅を必要とする ”アンプ仕様” なのである。
普通、生音で演っている時なら 『どの位音が出ているか?ドラムなどとのバランスはどうか?』という音量・音圧の事だけに気を遣えばよかったのであるが ”アンプ仕様"となればこれに加えて ”アンプから出てくる音の音色・音質” も疎かにはできない。
生音勝負ならすべては自分の弾き方や ”勘” を駆使して乗り切るわけである意味では楽なのだ・・・、
しかし ”ベースアンプ” が介在してくると可変的調整箇所は飛躍的に増える。
曰く
音質調整は高音・中音・低音のそれぞれ最低3つ
ベースアンプの位置(床に直置きか椅子に載せるか?)
生音と増幅音の割合比(マイクで生音を拾うかどうか?)
アンプに加えてDIアウトを加えるかどうか?(大きな会場の場合)etc・・・・
最低でもこれだけの事を、しかも開演前に仕込むのだから本番(お客が入った状態=大概デッドになる)を見越したチューニング・セッティングを行わなければならない。
そしてここからが今日の本題
仮にここまでやったとしても ステージ上の音と客席で聴こえる音はまったく別物 、という ”落とし穴” がパックリ口を開いて待ち構えているのである。
・・・・・・・今まで何度これで墓穴を掘ったか?
教訓としてはやはり ”出音” に関してはPAさんに任せた方が無難だし、もしその領域(会場への出音)まで自分でコントロールしたければそれ相応の機材や知識を持っていなくてはならない、という事だ。
自分自身の ”音” にこだわるのは良い事だ。
しかしこれが極端になると自分の耳に聞こえる音しか考えなくなる・・・・・。
僕自身も悪い癖で、『自分がこう思っている事は人(相手)も絶対そう思っているに違いない・・・』こうした
井の中の蛙状態に中々気付く事が無い。
本妻楽器が戻ってくるまでの間、僕は自戒をも込めてしばらくこうした原点に立ち返ってみたいと思う。
過度な思い込みとはそれほど危険な物なのだから・・・・・。
(明日のエントリーではそのあたりの実践編、というのを書いてみたい)
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by slapper1107
| 2010-09-02 00:11
| ライブ・現場から