2011年 02月 23日
ジャンゴ、というジャンル |
新バンド NOクロウフイッシュ関係で今色々と音源を聴き漁っているところ。
それは
主にはE・クリストファー経由でのジャンゴ・ラインハルト(g)が大部分を占める。
つくづく
ジャンゴの音楽は最早JAZZ云々を飛び越えて、
ジャンゴ・ラインハルトという一つの独立した “ジャンル” なのだと痛感する。
こうした 『ひとり=1ジャンル』が許されるのは他にはD・エリントンや桂枝雀、ラーメン二郎…くらいなものではなかろうか?(あれれ)
ご存知の通り
ジャンゴとてその決して長いとは言えない活動期間の中でスタイルの振幅は多少認められるが、基本的な行き方・・・つまり複数のリズムギターが重層的に繰り出す超縦ノリのリズムに乗っかるあの艶があってよく伸びる音色・・・・は終始首尾一貫していた。
常に一緒に移動/生活し、家族みんなで一座を組む。
ロマ(ジプシー)の民族としてのアイデンティティーがそのまま音楽に出ただけの事、かもしれないが
こうした強固で決して動かしようの無い “フォーマット” の存在は音楽にとてつもない強度を与える。
日本に居るだけでは俄かに信じ難い事だが
ヨーロッパ全土でのこのスタイルの音楽の根付き方は尋常では無く、もはやJAZZという単一な枠組みを遥かに超越してしまっていて、それはもうマイノリティによるエスニック音楽なんかではなく立派な文化/生活の一部として人々の間に溶け込んでいるのである。
とにかく
このジャンゴ、とべシェだけは別格もいいとこ なのだ。
ちょっと暴論かもしれないが
もしこのジャンゴと交わったのがS・グラッペリ(violin)だけだったら彼の音楽は『ちょっとユニークな民俗音楽…』止まりだったかも知れない。
後年アメリカで交流したエリントン、そしてエリントニアン達の存在があったればこそJAZZという枠の中でも十分語られるだけの説得力を持ち得たのではないだろうか?
そして
このマカフェリというギター、何て甘美で太い音をしているのだ!
エレアコを使う後続の奏者達との決定的な差が此処に有る。
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by slapper1107
| 2011-02-23 00:11
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