2018年 09月 08日
軽々しく〝異才/鬼才〟とか言わないように… |
異才とか鬼才なんていうレッテルは往々にして〝ゲテ物/色物〟と紙一重な所があってその使い方には慎重さを要するのだが、
ジャズピアノの世界では彼(ヒル)を間違いなくT・モンクやH・ニコルスと並ぶ『異才』と呼んでいいだろう。
一般的にはこの二枚が
ただ、あまりにも先鋭過ぎてあのBlue Noteですら多くのセッションがお蔵入りしたのだった。
70年代にそれらの1部は未発表シリーズとして世に出たが、ごく最近さらに多くの録音が陽の目を見たのは嬉しい限り。
僕が思うに、
彼の特色はもちろんそのユニークなピアノスタイル特にそのハーモニー感覚は独特で一聴して大体直ぐにそれと判るのだが、特に注目したいのは作曲家としての側面。
昔言われていた『黒い情念』みたいな形容はちょっと???で、その作品にはもっと浄化された奇妙な美しさが有り、それはこのソロ作を聴けば良く分かるのだ。
静寂の陰にほんの少しだけ見え隠れする〝瘴気〟、と言ったらあんまりか。
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by slapper1107
| 2018-09-08 00:02
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